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Paulinho da Costaが参加したアルバムを紹介します。⑥

 Paulinho da Costaが参加したアルバムを紹介しますシリーズも、もう6回目になりました。
 正直言って、私自身も、こんなに長くなるとは思いもしませんでした。それだけPaulinho da Costaが多くのアルバムで演奏していることということが、ブログを書いていてわかります。
 第6回では、まず2016年リリースですが、録音が1993年ということで、最初にAl jarreauのLive at Montreux(2016)を紹介します。それから、このライブの関連アルバムであるAl JarreauのTenderness(1994)を紹介し、あとは、1993年~1994年にリリースされたPaulinho da Costaが参加したアルバム2枚を紹介します。
 そして、MEMOとして、Band Of Pleasureのアルバムを紹介するといった流れです。
 かなり変則的な流れによるアルバム紹介ですが、理解していただけたら幸いです。

Live at Montreux 1993(2016) – Al Jarreau

 1993年のモントルー・ジャズ・フェスティバルでのライブを収録したアルバムです。どういうわけか、リリースは2016年です。
 収録曲は、全部で11曲です。

<主要なメンバー>
ベース:Marcus Miller
ピアノ:Joe Sample
ギター:Eric Gale
ドラムス:Steve Gadd
パーカッション:Paulinho Da Costa
シンセサイザー:Philippe Saisse
トランペット:Michael Stewart
バック・ボーカル:Jeff Ramsey,Sharon Young,Stacy Campbell
サックス : David Sanborn(4曲目のWe Got By)


 因みに、このライブのメンバーを中心に1994年にリリースされたアル・ジャロウのアルバムTendernessが作られました。
 このアルバムは、本当のライブなので、ライブ感がよく伝わる内容になっています。
 このライブの中で一番の見せ場は、3曲目のSummertimeで、ジョー・サンプルのピアノソロ、アル・ジャロウのボーカル・パーカッション、パウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションソロと連続するソロは、すばらしいものになっています。
 それと、6曲目のShe’s Leaving Homeもいい味を出しています。この曲は、ビートルズのアルバムSgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band(1967)に収録されて入れる曲のカバーで、オリジナルと違いジャズ風にアレンジされていて、これも結構いい曲です。
 その他では、エリック・ゲイルの渋いギターもよく、マーカス・ミラーのベースもスラップがこの後に紹介するアルバムTendernessと比べるとやや多めで、ライブならではの演奏になっています。特にアルバムの最後の曲Puddit(Put It Where You Want It)でのベースソロは、聴きごたえがあります。
 

●Tenderness(Live)(1994) – Al Jarreau

 アル・ジャロウのライブ・アルバムなのですが、実際は、招待で観客を招いてのスタジオライブ風で録音されたアルバムです。
 収録曲は全部で12曲、プロデュースとアレンジはマーカス・ミラーが担当しています。
 バックバンドのメンバーは、Live in Montreuxでのメンバー(上記、黄色の枠内に記載されています)のほかに、サックス:マイケル・ブレッカー(4曲目)、ケニー・ギャレット(8曲目)、オルガン:ニール・ラーセン(5曲目)、ギター:ポール・ジャクソン・ジュニア(1曲目)、パーカッション:バシリ・ジョンソン(4曲目)、ドン・アライアス(11曲目)などが参加しています。
 アルバムの内容は、Live in Montreuxで演奏した曲が中心で、スタンダードナンバーや、アル・ジャロウの代表曲などで構成されています。当然のことながら、アル・ジャロウのヴォーカルをフィーチャーしたものになっていて、バックの演奏も曲の良さを生かした演奏をしています。
 パウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションに関しては、10曲参加していて、全体的には、曲のイメージに合った演奏をしています。特によかったのは、上記のライブアルバム同様に、6曲目のSummertimeです。この曲の最大の見せ場でもある、アル・ジャロウのボーカル・パーカッションのソロとパウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションのソロは、ライブのハイライトの1つでもあります。この曲が歌い終わった後にアル・ジャロウは、”Paulinho”と名前を声を出して言ったくらいなので、いいパーカッションソロだということもわかります。
 因みに、Summertimeという曲は、1935年のオペラPorgy and Bessの挿入歌で、多くのアーティストやミュージシャンなどにカバーされている曲です。
 その他では、4曲目のスタンダードナンバーMY Favorite Thingsで、この曲では、ソプラノ歌手のキャスリーン・バトル(Kathleen Battle)とデュエットしていて、聴きごたえがあります。これも素晴らしい出来です。
 キャスリーン・バトルは、1986年ニッカウヰスキーのCMの中で歌った「オンブラ・マイ・フ」が話題になり、日本でも有名になったことが知られています。ニッカウヰスキーのCMに関しては、ユーチューブでも見ることができますので、興味がある方は御覧なってください。
 


 アル・ジャロウはボーカル・パーカッションとも呼ばれているスキャットを交えた歌唱が特徴です。
 一番わかりやすい曲は、上記2枚のアルバムにも収録されているYou Don’t See Meで、この曲のイントロ部分でアル・ジャロウは、ボーカル・パーカッションを披露しています。両方聞き比べるのも面白いかもしれません。
 ボーカル・パーカッションは、日本人にはあまりなじみがないボーカルスタイルです。ただ、この特徴さえわかれば、Live in MontreuxやTendernessというアルバムをより楽しむことができます。

●A River In The Desert(1993) – Paul Jackson Jr

 セッションギタリストとして、良く知られているポール・ジャクソン・ジュニアの3枚目のソロアルバムです。
 ポール・ジャクソン・ジュニアは、パウリーニョ・ダ・コスタと数多くのセッションで共演しているギターリストの1人としても、多分、知られていると思います。
 収録曲は全部で11曲です。
 アルバムの内容は、基本的にスムースジャズなのですが、ボーカルが入った曲やスタンダードジャズ風の曲があったりして、バラエティに富んだ内容になっています。
 ポール・ジャクソン・ジュニアのギターに関しては、クリアなトーンで、いわゆるジャズギターのトーンでの演奏が中心です。
 6曲目のIt’s a Startと11曲目のOne O’Clock Bluesがスタンダードジャズ風な曲でStanley ClarkeがAcoustic Bassを弾いているのが一番の特徴かもしれません。
 パウリーニョ・ダ・コスタは、2曲目のAlain、4曲目のPreview of Comin Attractions、5曲目のThe East from the West、10曲目のHeavenの4曲でコンガ中心のパーカッションを演奏しています。どの曲もインストのスムースジャズでいい演奏をしています。
 全体的には、まとまりがない曲風の集まりですが、内容は悪くありませんので、気楽に聴くのが一番だと思います。

If Ever…(1994) – Dori Caymmi

 ブラジルのベテラン・シンガーソングライターでギタリストでもあるドリ・カイミの1994年にリリースされたアルバムです。
 収録曲は、全部で10曲です。
 前半がインストゥルメンタル風な曲が中心で、後半は、ドリ・カイミのヴォーカルが中心の曲で構成されています。
 アルバム全体の内容は、ボサノバなどのブラジル音楽が中心で、ゆったりとした流れになっています。
 パウリーニョ・ダ・コスタは、1曲目から6曲目までと9曲目、10曲目でパーカッションで参加していています。やはり、ブラジルの音楽なので、このアルバムではいい意味で手慣れているのか、安定感がある演奏をしています。
 このアルバムの中で一番注目したい曲は、1曲目のSend in the Clownsです。
 この曲では、Tooth Thielemansが、ハーモニカを演奏していることです。
 つまり、パウリーニョ・ダ・コスタとTooth Thielemansは、Tooth ThielemansのアルバムBrazil Projectに続いての共演となります。
 If Ever…は、ボサノヴァを基調とした音楽が中心なので、気軽にのんびりと聴けるアルバムです。

<MEMO>

A Tiny Step(1995) – Band Of Pleasure

 デビッド・T・ウォーカー:(ギター)、ジェームス・ガドソン:(ドラムス)と山岸潤史さん:(ギター)などによる日米混合バンドの2ndアルバムです。
 内容は、私が聴いた限りでは、前半はジャズ風なブルースで、後半はソウル、R&B風な曲が中心になっています。
 パーカッションに関しては、ロックとポップのジャンルでは人気があるレニー・カストロが4曲、パウリーニョ・ダ・コスタは1曲のみの参加です。(レニー・カストロ色が濃いため、MEMOでの紹介にしました。)
 パウリーニョ・ダ・コスタが参加している曲は、Don’t Forget The Greensという曲で迫力のあるパーカッションソロを演奏しています。この曲が転機になって、後半からソウル、R&B風の曲が中心になってきます。
 興味のある方は、ぜひ聴いてみてください。

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