Paulinho da Costaが参加したアルバムを紹介します。➆
今回のパウリーニョ・ダ・コスタが参加したアルバムは、まず最初に1994年から1995年の間に参加したアルバム3枚を紹介します。
次に、Coffee Breakとしてパウリーニョ・ダ・コスタが参加したアルバムPatti Austin – Patti Austin(1984)を取り上げ、このアルバムの関連から知ったミュージシャンや、アーティスト、アルバム名などを紹介します。
さらに、MEMOとして、Corrado Rustici Trioのライブアルバムを取り上げました。
●The Secret Place(1994) – Patti Austin
2025年12月にブルーノート東京などでライブを行うなど、日本では、今でも根強い人気があるパティ・オースティンの1994年のアルバムです。
アルバムの内容は、上質なボーカルが中心で、R&Bの曲をジャズ風なアレンジで仕上げています。
パティ・オースティンは、アルバムごとにコンスタントにPaulinho da Costaを起用していますが、このアルバムでは、初めて、ほぼ全曲パーカッションにPaulinho da Costaを起用しています。
このアルバムでのPaulinho da Costaのパーカッションの演奏は、1,2曲目と4~9曲目で聴けます。特にいいと思った演奏は、1曲目のThat’s Enough for Meで、曲全体でパウリーニョ・ダ・コスタのコンガがアクセントの1つになっていて、Bob Jamesのアコースティック・ピアノとともに曲の雰囲気を作っています。4曲目のBroken Dreamsのイントロでの、よくあるコンガ早叩きの演奏もよく、曲全体でも、リー・リトナーの渋いギターとともにいい演奏をしています。
●It’s Five O’Clock Somewhere(1995) – Slash’s Snakepit
ガンズ・アンド・ローゼスのギタリストであるスラッシュが結成したバンドの1stアルバムです。
アルバムの内容は、ガンズにあるような荒々しさは半分くらいで、オーソドックスで少しブルージーなハードロックアルバムに仕上がっています。
私としては、まさかパウリーニョ・ダ・コスタがこのアルバムに参加しているとは思いませんでした。スラッシュのイメージとは全然違いますので、果たして、サウンド的に合うのかどうかは疑問に思いましたが、聴いてみて、しっかりとサウンドにあった演奏をしていてよかったです。
パウリーニョ・ダ・コスタが参加している曲は、5曲目のWhat Do You Want To Beと14曲目のBack and Forth Againの2曲です。
私が聴いた限りでは、What Do You Want To Beは、多分、曲の後半部分のカウベルで、Back and Forth Againは、タンバリンだと思います。2曲とも、何事もなくハードロックに溶けこんだ演奏になっていて、特に違和感もなかったです。
●Closer Than Close(1995) – Rosie Gaines
元プリンス&ザ・ニューパワー・ジェネレーションのメンバーだったRosie Gainesのソロアルバムです。
アルバムの内容は、1990年代風にアレンジされたファンク、R&B、ソウルいった感じの曲を、曲に合った歌い方をしているボーカルアルバムです。
パウリーニョ・ダ・コスタに関しては、6曲参加していて、クレジットには、2~5、8,11,12曲目と書かれていて、その中で特によかったのは、4曲目のGoogagaです。
コンガ、シェーカー、ウインドチャイムなど、結構いろいろなパーカッションの楽器を駆使して演奏しています。結構、凝ったパーカッションの入れ方です。
3曲目のCloser Than Closeは、アップテンポのリミックス・ヴァージョンがイギリスでヒットしたことで知られていますが、このアルバムのヴァージョンは、ミディアムスローなナンバーになっています。パウリーニョ・ダ・コスタの演奏は、コンガとシェーカーが中心で、シェーカーが曲のアクセントになっています。
ロージー・ゲインズは、このアルバムを聴く限り、基本的にヴォーカリストと思われる方がほとんどだと思いますが、ボーカル以外に、キーボード、シンセサイザー、ソングライティングなどいろいろとできる人です。
もしかしたら、色々とできる部分をプリンスは評価していたのかもしれません。
そういったことから、もし、余裕があれば、ロージー・ゲインズが参加しているPrince and The New Power Generation – Diamonds and Pearls(1991)も聴いたほうがいいかもしれません。
Coffee Break
ところで、パティ・オースティンのアルバムの中で、パウリーニョ・ダ・コスタが参加しているアルバムでは取り上げませんでしたが、いろいろと調べるうちに、部分的に取り上げたいなあと思ったアルバムがあります。それは、Patti Austin(1984) – Patti Austinというアルバムです。(パウリーニョ・ダ・コスタに関しては、1曲目と3曲目でパーカッションを演奏しています。)
私は、いろいろと調べていくうちに、このアルバムの1,2曲目から、いろいろな音楽を知ることができました。
まず最初に知ったのは、1曲目のIt’s Gonna Be Specialの曲の作者の1人がClif Magnessというところからです。(パウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションに関しては、サンバ風のリズムを生かした見事なパーカッションの演奏をしていて曲の良さをうまく引き出しています。)
Clif Magnessという名前で、もし、ピンときた人は、おそらくアヴリル・ラヴィーンのファンではないでしょうか。
Clif Magnessは、Avril LavigneのデビューアルバムLet Go(2002)の制作に携わった人です。
Let Goというアルバムは、エッジの効いたオルタナティブロックですが、18年前の1984年は、全然違う曲を作っていたのかと、何か大きな違いを感じる人もいると思います。時代の変化というものがありますが、それぞれ、いい曲であり、いいアルバムであると思いました。
なお、Clif Magnessに関しては、このほかに、Planet 3 Featuring Jay Graydon – Music from the Planet(1992)というアルバムで、ヴォーカルとリズムギターを演奏しています。こちらのアルバムは、ポップロックが好きな人にはお勧めの1枚です。
次に知ったのは、2曲目のRhythm Of The Streetというロックっぽい曲で、この曲で迫力あるパーカッションの演奏をしているのは、当時サンタナに所属していたパーカッション奏者(The Santana Band Percussion Section)のメンバー3人によるものです。この3人の中で、私が気になったのは、Armando Perazaです。(アルバムのクレジットでは、クイーカと書いてありましたが、あくまでも私の勝手な見解なのですが、もしかしたら、ボンゴをたたいているのではないかと思いました。)
Armand Perazaは、1950年代後半にGeorge Shearing Quintetで、コンガとボンゴを演奏しています。そして、1970年代には、ロックに転身して、サンタナに加入してパーカッションの演奏をしていました。
私もGeorge Shearing Quinted – Latin Lace(1959)や、Santana – Amigos(1976)を実際に聴いてみました。
Latin Laceのほうは、ラテンジャズといった感じで、マンボの影響がある音楽でした。
一方、Amigosのほうでは、ロックやフュージョン、ファンクなどの曲で、コンガ、ボンゴをしっかりと演奏しています。4曲目のGitanoというラテンロック調な曲は、自身が作った曲で、コンガ、ボンゴだけでなくヴォーカルも披露しています。勿論、日本でも人気がある6曲目のEuropa(Earth’s Cry Heaven’s Smile)(哀愁のヨーロッパ)でもコンガを演奏しています。
Armando Perazaは、キューバ出身のパーカッション奏者です。マンボは、キューバが発祥の地ですので、当然、マンボの影響が強いと思います。
因みにパウリーニョ・ダ・コスタは、ブラジル出身ですので、ブラジル発祥の音楽であるボサノヴァ、サンバの影響を受けていると思います。
その他では、ラルフ・マクドナルドは、父親がトリニダード・トバゴ出身ですので、カリプソの影響を受けていたと思いますし、ケニー・バレルのMidnight Blue(1963)のコンガの演奏で有名なレイ・バレットは、プエルトリコ出身ですので、サルサの影響を受けていたと思います。
ラテンミュージックといってもいろいろありますので、良く聴くと、案外、パーカッショニストの出身地の音楽の影響というものが見えてくるかもしれません。
MEMO
Patti AustinのアルバムPatti Austin(1984)の2曲目Rhythm Of The Streetのギターソロを聴いて、結構、いいギターソロだなあと思って、誰だろうと調べてみたら、Corrado Rusticiというイタリア人で、1970年代から活動していて、速弾きなど、かなりテクニックかあるギタリストだということがわかりました。
サブスクでもCorrado Rusticiのソロアルバムが聴けますが、ここでは名刺代わりになるようなアルバムを紹介します。
●Blaze and Bloom – Live in Japan(2014) – Corrado Rustici Trio
まさか、コラード・ルスティーチが日本でライブをやっていたとは思いもしませんでした。(日本にもマニアックな音楽ファンがいるんだなあ)。
ギター、キーボード、ドラムスというトリオ編成です。(ベースは、多分キーボードで弾いていると思います。)
内容は、ギターインストがメインで、プログレっぽいところがあるのが特徴です。
元ジャーニーのドラマーSteve Smithのドラムソロもありますし、1曲目では、キーボードのPeter John Vetteseのベースの音源を使用したソロもあります。
興味がある方は、サブスクでも聴けますので、ぜひ聴いてみてください。