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Paulinho da Costaが参加したアルバムを紹介します。⑧

 今回のパウリーニョ・ダ・コスタが参加しているアルバムは、1995年~1998年のアルバムを紹介し、これと、アルバムではありませんが1997年のライブビデオSongs & Visionsを紹介します。この辺りの時代になると、すでにパウリーニョ・ダ・コスタ自身のプレイスタイルが確立していて、安定感がある演奏をしています。

A Lyre In A Windstorm(1995) – Bruce Gaitsch

 マドンナのLa Isla Bonitaやリチャード・マークスのDon’t Mean Nothingの共作者として知られているギタリストBruce Gaitschの1stアルバムです。
 収録曲は、全部で11曲です。
 主にアコースティックギターが中心のスムーズジャズ風なインストが中心で、曲によってエレクトリックギターを効果的に使っています。
 インスト曲は7曲で、リードボーカルがある曲は4曲です。
 私が聴いた感想としては、Bruce Gaitschのギターは、テクニックというよりは、ギターの音の選び方の良さが持ち味のギタリストだと思いました。
 Paulinho da Costaに関しては、このアルバムでは、2曲目のOn The Way、5曲目のHeartbeat、8曲目のTwo Kinds Of Loveの3曲でパーカッション(多分、全部コンガ)の演奏をしていて、3曲ともいい演奏です。

The Moment(1996) – Kenny G

 kenny Gの1996年にリリースされたアルバムです。収録曲は全部で11曲で、そのうち2曲がボーカル入りの曲です。
 アルバムの内容は、スムーズジャズと映画音楽とニューエイジを混ぜた感じのバックトラックに、ケニーGがしっとりとサックスで歌い上げるといった内容です。
 パウリーニョ・ダコスタは、11曲中1~10曲目と12曲目で参加していて、10曲目のEverytime I Close My Eyesだけは、シーラ・Eがパーカッションで参加しています。
 このアルバムのほとんどの曲は、kenny Gとキーボード奏者のWalter Afanasieffの2人で8割くらい作られていて、残りの大部分をパウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションとマイケル・トンプソンのギターで埋めています。
 パウリーニョ・ダ・コスタのパーカッションは、曲の色付けをしている感じの演奏ですが、結構、重要な役割のように私は思いました。どうしても、シンセサイザーを多用していると、少しグルーブみたいなものが足りなくなるので、これをパーカッションで埋めているように聞こえたので、そう考えました。

A Woman & a Man(1996) – Belinda Carlisle

 収録曲は、全部で11曲。
 ベリンダ・カーライルの初期のソロアルバムにあるアメリカンロックとは違い、ヨーロッパ風に作られた少し大人のロックアルバムになっています。
 パウリーニョ・ダ・コスタは、1~5曲目、8~11曲目でパーカッションを演奏しています。
 一番目立つ演奏は、ギロとコンガを演奏している10曲目のLove in the Key of C”です。その他にも、8曲目のHe Goes Onのコンガとタンバリン、5曲目のListen to Loveの軽快なタンバリンや、11曲目のMy Heart Goes Out To Youでのウインドチャイムなど、パーカッションの楽器の音の入れ方がうまいです。
 なお、パウリーニョ・ダ・コスタは、ベリンダ・カーライルのアルバムBelinda(1986)Heaven on Earth(1987)にも参加していて、特に、2ndアルバムHeaven on Earth(1987)に収録されているHeaven Is A Place On Earthでのタンバリンの演奏は有名で、リズムを刻むシンバルの代わりにタンバリンが担っている感じにも聴こえ、演奏のポイントの1つのようにも感じました。

When We Were the New Boys(1998) – Rod Stewart

 収録曲は、全部で10曲です。
このアルバムの特徴は、10曲中9曲がカバー曲で、そのうち1990年代の曲のカバーが7曲あることです。
 大物ロックシンガーが、リリースからまだ年月がたっていない若手などの曲をカバーするというのは、すごいことだと思います。ロッド・スチュワートの懐の深さと自分のスタイル対しての確かな自信を感じます。

 以下、アルバムの曲名と、オリジナル曲が収録されているアルバムを表記します。
1. Cigrettes and Alcohol (Oasis – Definitely Maybe(1994)に収録)
2. Ooh La La (Faces – Ooh La La(1973)に収録
3. Rocks (Primal Scream Give Out but Don’t Give Up(1994)、またはThe Original Memphis Recordings(2018)に収録)
4. Superstar (Superstar – 18 Carat(1997)に収録)
5. Secret Heart (Ron Sexsmith – Ron Sexsmith(1995)に収録)
6. Hotel Chambermaid (Graham Parker – Heat Treatment(1976)に収録)
7. Shelly My Love (Nick Lowe – The Impossible Bird(1994)に収録)
8.When We Were the New Boys – この曲だけオリジナル
9.Weak (Skunk Anansie – Paranoid & Sunburnt(1995)に収録
10. What Do You Want Me to Do? (Mike Scott – Bring ‘em All in(1995)に収録)

 私が、このアルバムを聴いて思ったことは、すべてのカバー曲は、ロッド・スチュアワートが歌えば、ロッド・スチュワートの曲になっていしまうということです。それだけ、ロッド・スチュワートが自分のスタイルを持ったボーカリストだということが聴いていてよくわかります。


 これは、あくまでも私自身の考えなのですが、1960年代から1970年代のロックというものはブルースやソウルミュージックの影響を受けているのですが、1990年代のロックというものは、ブルースやソウルの影響は少なく、その代わりに1960年代、1970年代のロックやパンクの影響を受けているのではないかと思います。それは、特にボーカリストのスタイルに良く表れていると思いました。

 カバーとオリジナルのそれぞれのスタイルが違うのは、当たり前のことで、むしろスタイルが全く同じであるほうが違和感を感じます。
 音楽に関しては、いろいろなスタイルがあるほうが閉塞感もないし、いろいろな音楽が出てきていいと私は、思いました。


 ちなみに、パウリーニョ・ダ・コスタは、1曲目と3曲目でマラカスを、7曲目でパーカッションを演奏しています。このアルバムでは、地味な演奏ですが、ロックなので仕方がないところです。
 このアルバムのほかにも、パウリーニョ・ダ・コスタは、Foot Loose & Fancy Free(1977)や、Blondes Have More Fun(1978)など、1977-1981の間に発売されたRod Stewartのアルバム4枚にも参加しています。
 ほとんどが、シェーカーやタンバリンなのですが、Blondes Have More Funに収録されているLast Summerというボサノバ風の曲でのパーカッションの演奏は、なかなかよかったです。このアルバムには、Paulinho da Costaのほか、Tommy Vigもパーカッションで参加していて、おそらく、2人ともこの曲でパーカッションの演奏をしていると思います。

以下、今回、ロッド・スチュワートのアルバムを取り上げたきっかけになったライブビデオを取り上げます。

Pick Up Video

 ここでは、アルバムではありませんが、パウリーニョ・ダ・コスタがかなり熱のこもった演奏をしている1997年イギリスのWembley Arenaで開催されたSongs & Visionsという大コンサートのビデオを簡単に紹介します。
 このコンサートには、ロッド・スチュワートを中心に様々なジャンルの著名なボーカリストが参加しているのですが、バックバンドもいいメンバーです。

Drums – Vinnie Colaiuta
Bass – Nathan East
Guitar – Michael Landau
Guitar – Heitor Pereira(元シンプリー・レッドのメンバー)
Percussion – Paulinho da Costa
Keyboards – Chuck Leavell(ローリング・ストーンズのサポートメンバー)
Keyboards – Wix Wickens(ポール・マッカートニーのサポートメンバー)
Trumpet,Flugelhorn – Jerry Hey,Gary Grant
Trombone – Bill Reichenbach
Saxophone – Marc Russo ,Dan Higgins

 この安定感抜群のバックバンドをバックにして、各ボーカリストが熱唱しています。
 パウリーニョ・ダ・コスタの演奏も、ライブ全体を通しても、結構、熱のこもった演奏で、特にJon Bon JoviKeep the Faith- Sympathy For the Devilは圧巻でした。
 その他にもRod StewartRobert PalmerのデュエットによるSome Guys Have All The Luckの演奏がよく、Steve Winwood & Chaka KhanDancing In The streetや、Steve WinwoodHound Dogでのドラムス風の演奏も印象的でした。
 なお、このコンサートの最後の曲であるHey Judeの最後コーラスのところで、矢沢永吉さん(YAZAWA)が登場していて、出演者と一緒に歌っています。
 多分、最後にアジア代表としてYAZAWAが登場して世界は1つだということをアピールしたのだと思います。

なお、このコンサートは、YouTubeで視聴することができますので興味がある方は、ご覧なってください。

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