Paulinho da Costaが参加したアルバムを紹介します。⑩

 今回のPaulinho da Costaが参加したアルバムは、1998年~2000年のアルバムからパウリーニョ・ダ・コスタの演奏そのものというよりは、いいアルバムや話題性があるアルバムを重視して4枚選んでみました。
 私も、パウリーニョ・ダ・コスタの参加したアルバムなどを調べてブログの記事を作成していますが、これができるのは、まちがいなくインターネットが進歩のおかげです。つくづくインターネット技術の進歩のおかげでこのブログも成り立っているんだなあとしみじみ思いました。

Painted from Memory: The New Song of Bacharach & Costello(1998) – Elvis Costello with Burt Bacharach

 正直、このアルバムを取り上げるかどうかに関してはかなり迷いました。なぜなら、パウリーニョ・ダ・コスタは、このアルバムには1曲しか参加していないからです。
 それでも私がこのアルバムを取り上げようと思ったのは、このアルバムを聴いてみて全体的にいいアルバムだなあと思ったからです。
 このアルバムの収録曲は、全部で12曲で、全曲ともElvis Costello とBurt Bacharachとの共作です。
 バート・バカラックは、ソングライターとしては海外だけでなく、日本でもよく知られていた方で、当然、代表曲もたくさんありますが、日本でよく知られている曲は、映画「明日に向かって撃て」の挿入歌であるB・Jトーマスの「雨にぬれても(Raindrops Keep Fallin’ on My Head)」です。
 そんなところから、このアルバムのイメージとしては、ストリングスなどをうまく使った1960年代風のヴォーカル曲を集めた感じのアルバムだと思っていただければいいと思います。ただ、良く聴くとドラムスにジム・ケルトナーを起用していることから、少しロックなビートが入っているところがポイントです。おそらく、これは、エルヴィス・コステロのこだわりではないかと私は思いました。
 パウリーニョ・ダ・コスタが参加している曲は、1曲だけで、8曲目のThe Long Divisionです。イントロのタンバリンか鈴だと思いますが、入れ方が鮮やかでさすがと思いました。
 エルヴィス・コステロのヴォーカルもよく、バート・バカラックのアレンジもバート・バカラックらしいアレンジでいい雰囲気を醸し出しているアルバムです。

Chrismas with Babyface(1998) – Babyface

 プロデューサーやソングライターとしても知られているベイビーフェイスのクリスマスアルバムです。
 私がこのブログの記事を書いているのは8月です。日本では8月は夏なので、全然クリスマスの季節ではありません。ただ、12月になれば冬になりますので、割とクリスマスに合うのではないかと思って取り上げることにしました。
 収録曲は、全部で10曲で、うち9曲がスタンダードナンバーで、10曲目のYou Were ThereだけBabyfaceのオリジナル曲です。
 ベイビーフェイスは、割とドラムプログラミングをよく使うのですが、このアルバムではスタジオミュージシャンを起用しています。
 リズムセクションは、Nathan East(Bass)、Ricky Lawson(Drums)に、Paulinho Da Costa(Percussion)という腕のあるスタジオミュージシャンを起用して、ギターやキーボード類も同様に腕のあるスタジオミュージシャンを起用しての演奏になっています。サウンド自体は、バンドサウンドがベースですのでクリスマスの温かみがよく出たものになっていると思います。
 パウリーニョ・ダ・コスタは、10曲中、1曲目~6曲目、8曲目、9曲目の全部で8曲で演奏しています。演奏自体は、特に派手さはなく、普段通りのパウリーニョ・ダ・コスタの演奏で安定感があります。
 ベイビーフェイスのクリスマスアルバムは、私が聴いた限りでは、都会的なクリスマスをイメージした音楽に聴こえましたので、おそらく都会でのクリスマスには合うのではないかと思います。

The Seduction of Claude Debussy(1999) – Art of Noise

 トレヴァー・ホーンを中心に結成されたエレクトロニック・ポップグループ系のアート・オブ・ノイズの5枚目のアルバムです。
 アルバムのタイトル通り、フランスの音楽家クロード・ドビュッシーをテーマにして作られたアルバムです。
 とはいっても、アート・オブ・ノイズのアルバムなので、当然、単なるクラッシックのアルバムにはなりません。ドラムンベースなどのエレクトロニックビートにソプラノヴォーカルやナレーションが入っていて、これにドビュッシーの音楽を融合したできた音楽になっています。
 実際に、聴いてみて、特に違和感などはなく面白い音楽だなあというのが私の感想です。
 パウリーニョ・ダ・コスタは、アレクッス・アクーニャとともに3曲参加しています。
 実際にアルバムを聴いてみて、パーカッション自体はあまり目立った演奏はしていませんでしたが、サウンド的には仕方がないところです。この手のシンセサイザーを多用した音楽にパーカッション奏者の演奏した音を入れること自体も面白い試みで、何かこだわりみたいなものも感じました。
 

Acuarela De Tambores(2000) – Alex Acuña

 ペルー出身のドラムス奏者で、パーカッション奏者でもあるアレックス・アクーニャのソロアルバムです。
 アレックス・アクーニャは、パーカッショニストとしてもよく知られていますが、ドラマーとしてもよく知られていて、特に有名なドラムスの演奏は、フュージョンバンドであるWeather ReportのアルバムHeavy Weather(1977)でのドラムス(全曲)です。
 アルバムの内容は、簡単に言えば、打楽器中心のラテンミュージックで、少しだけフュージョンの要素などがはいっているといったところです。
 Acuarela De Tamboresといるアルバムは、多くののパーカッション楽器から成り立っている曲が多いため、当然、多くのパーカッションプレイヤーが参加しています。その中でも特に重要な役割を果たしているのがLuis Conteで、パーカッションの演奏だけでなく、ソングライティングやリードボーカルも担当しています。
 Luis Conteもパーカッショニストとしても有名で、海外だけでなく日本国内のアーティストやミュージシャンのアルバムなどでも演奏しています。海外だとPat Metheny Group-We Live Here(1995)、日本だとおそらく杏里-Moana Lani(1992)あたりがLuis Conteの代表的な参加アルバムになるではと思います。興味がある方は、2枚ともサブスクでも聴くことができますので、ぜひ聴いてみてください。
 アレックス・アクーニャ自身に関しては、アルバムのプロデュースとドラムス、パーカッションを演奏をしています。私個人としては、演奏に関しては、パーカッションの演奏よりもドラムスの演奏のほうが聴きごたえがありました。
 アルバムの中で特によかった曲は、11曲目のSo Be Itと15曲目のDescarga At Dawnです。
 So Be Itは、アレックス・アクーニャのドラムスとOtmaro Ruizのピアノだけの曲で、インプロビゼーションでの演奏だと思いますが、両者とも持ち味を出していていい演奏になっています。
 Descarga At Dawnは、アレックス・アクーニャのドラムスと複数のパーカッションプレイヤーによる演奏なのですが、それぞれのプレイヤーがそれぞれの楽器で表現豊かな演奏をしていて、こちらも良い仕上がりになっています。
 その他では、アレックス・アクーニャは演奏に参加していませんが、1分くらいの短い曲である12曲目のギターとタップダンスだけの演奏によるZapato Prestaoがよかったです。
 パウリーニョ・ダ・コスタに関しては、残念ながら、このアルバムに参加している曲は、5曲目のRedentorの1曲だけです。この曲ではクイーカを中心にタンバリンなどいくつかのパーカッション楽器を使った演奏をしています。勿論、この曲でのアレックス・アクーニャのドラムプレイもいいです。
 アレックス・アクーニャのアルバムAcuarela De Tamboresは、サブスクでも聴くことができますので、パーカッション好きな方はぜひ聴いてみてください。